ポーランド旅行記①:古都クラクフ

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ドイツ発の国外旅行

私が長く住んでいたハイデルベルクは、ドイツ南西部に位置し、電車やバスで隣国まで出掛けるのが容易だった。フランス、ルクセンブルク、スイスはもちろん、ベルギーやオーストリア、イタリアまでも電車で行ける距離である。

ドイツと周辺国の地図
赤いポイントがハイデルベルク

しかし、ベルリンに引っ越してから、なかなか「電車でちょっと隣の国まで」というのが難しくなった。デンマークとチェコまでもそれなりに距離がある。先日、仕事が1週間休みだったので、どこかへ旅したいと思った私は、隣国ポーランドへ行ってみることにした。私も、同行してくれた日本人の友人も、初めて行く国である。

向かったのは、ポーランド南部、チェコとスロバキアからも近い、古都・クラクフと、北上したところにある首都・ワルシャワ。観光名所の紹介などは、ポーランド在住の方々のブログの方が詳しく正確なので、この記事ではドイツとの比較考察を中心にまとめたい。

最初に言えるのは、ポーランド、旅先としてすごくオススメです!

ベルリンからクラクフへ

ベルリン発だと電車で行ける国は限られてくるが、良いのは、空港が市内から近いこと。私が住んでいる地区からだと、ベルリン・テーゲル空港まで30分で着く。電車では遠すぎるクラクフまでも、飛行機で一っ飛び、1時間15分で到着。クラクフ空港から市内までも、電車で20分弱とアクセス良好。

左右に並ぶ古い建物
中央広場へ向かう道

クラクフKraków)は、ワルシャワに遷都するまで、14~17世紀にポーランド王国の首都として繁栄。同国最古の大学がある古都である。“ポーランドの京都”と呼んでもいいだろう。

日本ではあまり知名度の高くない都市だが(アウシュヴィッツ強制収容所まで近いので、宿泊先として選ぶ訪問者は多いようだ)、ドイツでは大人気の観光地。「ポーランドへ行ってみたいんだよね」とドイツの友人達に話すと、「絶対にクラクフに行った方がいいよ!」と口を揃えて勧められた。

国内最古の大学、丘の上にあるお城、西欧っぽい歴史的な街並み…。ドイツで言うとハイデルベルクを思い出す

土産物屋のウィンドウを覗き込む、小柄な老紳士
おしゃれな老紳士が絵のように風景に溶け込む

そんなに大きな街ではないので、旧市街は徒歩でくまなく見て回ることができる。中央広場付近には歴史的な建造物が立ち並び、どこを写真に撮っても美しい。

カトリックが強いポーランドでは、1月6日までがクリスマス期間のため、私が訪れた12月末でも、広場はクリスマスマーケットで賑わっていた。ドイツのクリスマスマーケットは、クリスマスの直前に閉まるところがほとんどなので、なんだか得した気分になる。

煉瓦造りの美しい教会とクリスマスマーケット
中央広場の聖マリア教会とクリスマスマーケット

面白いのは、少し中心地から外れると、旧ユダヤ人地区や、タバコ工場跡地のように、今にも朽ちそうな建物がそのまま残されて利用されていること。中部はリノベーションされているのだが、一見すると廃墟にしか見えない。

剥げかかった壁の建物が並ぶ広い敷地
文化施設として再利用されている、かつてのタバコ工場。カフェやクラブがあり、夜は若者で賑わうようだ

綺麗に保存された旧市街地とのコントラストに驚かされる。おそらくドイツであれば、壁を塗り直したり、壊れた部分を直したり、もう少し体裁を整えると思うのだが、この廃れた感じを逆に“クール”と捉えているのか、そのまま利用しているのが新鮮だった。

ドイツと比べた印象

ポーランドに着いた初日。ベルリン在住の私と友人がまず思ったのは、「街が静か」。ドイツも決して騒がしい環境ではないのだが、クラクフでは更に静かな印象を受けた。

街中を歩いていても、交通機関を利用していても、非常に落ち着いている。大声で賑やかに話している人がいるとすれば、外国人観光客である。何軒かお店に入って店員さんを観察していると、思ったのは、「ポーランド人はちょっとシャイなのかもしれない」。サービスの仕方も、話し方も、控えめな感じである。

私と友人のヒットだったのは、クラクフにあるポーランド食器店にいた、20歳くらいの若い店員さん。ピンクっぽいパーカーの似合う、線の細い感じのお洒落な青年だったのだが、どれだけ店内が混雑してレジに列ができても慌てることなく、一つ一つ丁寧に商品を梱包し、一人で会計までこなしていた。感心して見ていた私達の番になると、聞こえるか聞こえないかの小さな声で英語でやりとりをした後、商品が入った袋を手渡してくれる段になって、急に日本語で「ありがとうございます」とはにかむように言ってくれた。

か…かわいい…!!

ずらっと並べられたポーランド食器
細かい模様が特徴的なポーランド食器。日本で見られる輸入品の3分の1くらいの値段で買えてしまう

ポーランドでは、通りや広場など、公共の場での飲酒が禁止されているのも、静かさに一役買っているのかもしれない。ドイツだと、ビールを飲みながら歩く人を見かけることは珍しくない。

また、視覚的な落ち着きという点では、驚くほどゴミが落ちていない。ベルリンと比べても道が綺麗である。ドイツも至るところにゴミ箱が設置されているのだが、なぜポイ捨てする人が多いのかは、私が未だに理解できないことの一つ。

綺麗に清掃されたお城の敷地
クラクフ観光のハイライト、小高い丘の上に立つヴァヴェル城。綺麗に清掃・保存されている

ドイツとの物価の違い

ドイツとの違いとして特筆すべきは、物価だろう。私と友人が行ったのは、クラクフとワルシャワという観光地だったにも関わらず、物価はドイツの半分くらいの印象だった。

ホワイトソースのかかった美味しそうな料理
クラクフのカフェレストランで私が注文した、ポテトグラタンのような料理。このボリュームで400円くらい

日本円に換算すると、そこそこ洒落たレストランで食べても1000円くらい、20分間有効の交通機関チケットが50円くらい、スーパーでペットボトルの水を買うと30円くらい。私達は中央駅近くの綺麗なアパートメントに泊まっていたが、朝食ビュッフェが付いて1人1泊4000円程と、申し訳なくなるくらいの安さ。

野菜、ハム、チーズなどが並んだ朝食ビュッフェ
美味しかった朝食

どのカフェに入っても、ケーキなどの値段はドイツと大きな差がなくて、1切れ300円くらいするのは少し不思議だった

ポーランドはEUに加盟しているが、ユーロではなくZłoty(ズウォティ)という独自の通貨が使われている。ドイツから行く場合にも両替をしないといけないのが若干面倒に思えるが、実はポーランドはクレジットカードの普及率が非常に高く、むしろドイツよりも進んでいるかもしれない。

6日間ポーランドにいて、現金で払う必要があったのは、クラクフの小さなカフェでお茶をした時と、屋台でチーズを買って食べた時だけである。ペットボトル1本など、どんなに少額の買い物であっても、問題なくクレジットカードで支払えた。クレジットカードを持っていれば、お守り的にごく小額の現金を用意しておくだけで旅をできる。両替所も街中に数多くあり、空港よりもレートが良いので、両替に困ることはない。

クラクフからワルシャワへ

静かで美しい街並み、安くて快適なステイを満喫した後、私達はクラクフからワルシャワへ向かった。この2都市間は特急列車で結ばれており、約300kmを2時間ちょっとで移動可能である。

モダンな特急列車の車両
あっという間にワルシャワ中央駅に到着

そしてまたポーランドの素晴らしい点。早めに予約したのもあるが、最新型の車両での電車の旅が、なんと2500円くらいである。東京〜名古屋の新幹線が1万円はするだろうことを考えると驚きの安さ。

更にドイツから行くと感動するのが、電車が時刻表通りに運行していること。パリの旅行記でも書いたが、ドイツの電車事情は恥ずかしくなるくらい信用ならない。

極め付けは、ポーランド国鉄名物、無料のドリンクサービス

蓋付きのカップとインスタントコーヒー
まるで飛行機に乗っているよう…快適!

ポーランド旅行記②に続きます

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