ポーランド旅行記②:首都ワルシャワ

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古さと新しさ

古都クラクフから一転、都会ワルシャワへやって来た友人と私。一国の首都となるような都市には、高層ビルが並び、どこか似た雰囲気があるものだが、ワルシャワは、東京とはもちろんベルリンと比べてもこじんまりしている。

友人(愛知県出身)曰く、「あぁ〜、この駅の周りだけビル街で栄えてる感じ、名古屋を思い出します」とのこと。

ライトアップされた高い建物
駅前から見たワルシャワのシンボル、文化科学宮殿

クラクフもそうだったが、ワルシャワの魅力は、地区によってカラーが全く違うところにあると思う。戦争でほぼ完全に破壊されてしまった旧市街は、ポーランド人の手によって厳密に再建され、現在はユネスコの世界遺産となっている。

教会や建物に囲まれた美しい広場
カラフルな建物が可愛らしい中央広場

一方で、破壊されずに残された郊外の地区を歩いてみると、どこか社会主義の名残も感じる、廃墟のような建物が並ぶ。

薄暗い雰囲気の建物と駐車場
この煉瓦造りの建物の中は、冷戦時代のネオンを集めた『ネオンミュージアム』になっている

また夜になって中心街の方へ戻ると、すっかり商業化されたショッピング通りが目に入る。このコントラストが印象的である。

道の両側に並んだお店と、イルミネーション
年明けもまだクリスマスのイルミネーションを楽しめる

古いものはそのまま残したり、なるべく忠実に再建しようとする一方で、新しいものはとことん新しく作ろう、という意志が見えるのが面白かった。クラクフ〜ワルシャワ間の特急列車も最近技術が駆使され快適だったが、ワルシャワ市内の地下鉄も、ベルリンと比べてもずっとモダンで綺麗である。

ピカピカと綺麗な床のプラットフォーム
現代的な地下鉄の駅。次に来る電車の時間が、10秒刻みで表示される

ワルシャワで年越し

12月末にワルシャワに到着した私達は、この首都で年越しをした。二人とも少し不安だった…というのも、ヨーロッパの年越しは、お祭り騒ぎになるから。

日本のしっぽりした大晦日とは対照的に、花火がどんどん上がり、爆竹が鳴らされ、酔っ払った陽気な人々がお酒を片手に街を練り歩く。普段は一般の人が花火を上げることは禁止されているそうで、そもそもお店でも売られていないので、年末年始にここぞとばかりに買い込む人が多い。しかし、当然ながら打ち上げ方に慣れていないため、上ではなく横に飛んでいくこともあるし、私はドイツで大晦日に出歩いた際、冗談ではなく命の危険を感じたことがある。

打ち上げ花火が脇を掠めていって、ダウンジャケットに穴が開いたという友人も…

今回は女子二人旅なのもあり、もし外が危なそうだったら大人しく部屋で年越ししよう、という話を前もってしていた。その代わり、見晴らしの良い、12階にあるアパートの部屋を借りたのだった。ワルシャワでは、長期の借り手が見つからない部屋を、大家が家具付きで管理会社に任せ、旅行客に貸すというのも一般的なようである。

夜景が見えるアパートの部屋
大きな窓に囲まれた部屋。ワルシャワの夜景を一望できる

大晦日、まだ21時くらいなのに、街の至る方向で花火が上がっているのが部屋から見えた。その大きさや数から察するに、ドイツのように素人が気まぐれに上げているわけではなく、街として行っているようである。

ヨーロッパの花火、日本の芸術作品のようにカラフルで繊細な花火と比べると、ずっとシンプルで素朴です

都会といえど流石に大晦日はほとんどのレストランが閉まっていたので、かろうじて開いていたスーパーで適当に買ったもので乾杯した後、私達も23時半くらいに街中へ出てみた。

結論から言うと、まったく危ない感じがしなかった。禁止されているのか、爆竹もなく、ドイツと比べて静かである。人波に従って旧市街の方へ歩いていくと、酔っ払った若いグループの女性に、「君たちもお酒飲みなよ!」とシャンパンのボトル(飲みかけ)を押し付けられそうになった以外、からまれることもなかった。

夜空に上がる白っぽい花火
賑やかに打ち上げ花火が上がる中、新年を迎える

ベルリンとの違い

人口370万人くらいのベルリンと、170万人くらいのワルシャワでは、そもそも規模が違うのだが、歩くのが好きな人であれば大抵の観光地は徒歩で巡ることができる。ショパン像で有名なワジェンキ公園をはじめ、ワルシャワも公園が多いものの、どちらかと言えばベルリンの方が更に緑が多い印象である。ベルリンは、ティアガルテンのような巨大な公園の他に、至るところに樹が植えられ、ちょっとした緑地が多い。

薄闇の中で明かりが点っている大きな工場
ワルシャワで工業地帯に入り込んだかと思うと、これはチョコレートメーカー、E. Wedelの工場

ドイツと比べて便利なのは、日曜日も開いているお店が多いこと。キリスト教国らしく、基本的に日曜日はお店が閉まるものの、ワルシャワのような観光地に限ってはそうではないらしい。ドイツはベルリンといえどスーパーなども全て閉まるので(飲食店を除く)、日曜日でも買い物できるのは嬉しい驚きだった。

また、フレデリック・ショパンという偉大な存在を前面に押し出しているのも、特定の出身者で売り出しているわけではないベルリンとの違いである。2001年に空港が『ワルシャワ・ショパン空港』と改名されたことにも表れているが、ワルシャワでは街中の至る所でショパンゆかりの場所を見ることができる。

ワインセラーを改築したシックな内装のレストラン
ショパンが通ったというカフェで、今はレストランになっている『ホノラトカ』で夕食

ショパンの心臓が埋められている聖十字教会、ショパンミュージアム、ショパン像、ショパンの音楽が流れるベンチ、ショパン一家が暮らしたという建物(現在はワルシャワ大学の東洋学部)…。車で1時間くらい離れた小さな村には、ショパンが生まれた家が復元されている。

大きな庭の中にある白い平屋
ワルシャワのビル群から一転、非常に静かな環境にあるショパンの生家

特に面白いと思ったのは、最新のテクノロジーも駆使して、『ショパンの街ワルシャワ』として観光客を惹きつけようとしているところ。携帯電話にアプリをダウンロードすると、ショパンゆかりの場所で、ショパンと一緒にセルフィーを撮ることができるようである。

足元の石に埋め込まれたプレート、Take a selfie with Fryderyk Chopin hereとある
ワルシャワ大学の東洋学部前の足元にはこんなプレートが

愛国者で親日家

ドイツとの違いで言うと、ポーランドでは街中でよく国旗を見かける。ナチスという負の歴史を背負うドイツでは、一般の人が国旗を掲げることがあるとすれば、サッカーのワールドカップの時くらいである。

ワルシャワでは、何度かポーランドに赴任しており、現在はワルシャワの日本人コミュニティの中心となっている知り合いと合流したのだが、「ポーランド人は愛国心が強いんですよ」という話を聞かせてくれた。

ナチス・ドイツに抵抗したことにも誇りを持っているんです。その結果ワルシャワは徹底的に破壊されたけれど、「すぐに降参して破壊を免れたプラハとは違うんだ」と

兵士たちが今にも動き出しそうな像
ワルシャワのシンボルの一つ、蜂起記念碑

また、ポーランド人には親日家が多く、日本語や日本学の研究も盛んである。初対面ではこちらがアジアのどの国から来たかわからなくても、「日本人です」と言うと、急に相手の態度が優しくなることもあるという。

ロシア革命後の混乱の中、日本がシベリアからポーランド人の孤児765人を救ったんです。もう100年くらい前の出来事ですが、今でも恩義を感じて、日本に好意を抱くポーランド人が多いんですよ

日本ではあまり知られていない史実だが、元ポーランド大使が詳しく語っているページがあるので、ぜひご一読を!

ポーランド孤児を救え!~日本とポーランドの友好を育んだ物語を多くの人に伝えたい
日本の方に感謝の想いを伝えたい……ポーランド孤児たちの熱い涙が語るものとは?

旅先にオススメの理由

さて、1週間ほどの短い間だったが、ポーランドを旅してみた私と友人が言えるのは、「旅先にすごくオススメ」!

まず、積極的に新しい技術を取り入れている側面と、古いものをなるべくそのまま残そうとする、新旧のコントラストが面白い。一つの街に様々な魅力が詰まっている。

治安が良く、人々も素朴で親切である。

そして、クラクフの旅行記でも述べたように、日本・ドイツと比べて、圧倒的に物価が安い

食べ物も安いうえに美味しく、日本人の味覚に合うものが多い。乳製品が豊富なので、チーズ好きな人にも天国。レストランで食べて、私がすっかり好きになってしまったのはピエロギ、餃子のような料理である。

レストランにて、大きめの揚げ餃子のように見えるピエロギ
挽き肉、キノコ、じゃがいも、キャベツ、ほうれん草、チーズなど、様々な具を選べて楽しい

こちらも伝統的な料理で、ライ麦のスープ、ジュレック。パンの器入りのものは、メインディッシュになるボリューム。

フタの付いたパンの器に入った、白っぽいスープ
白ソーセージなどが入っていて、優しい味わい

また、特に女性にオススメの理由は、ポーランド食器をはじめとして、カラフルで可愛い小物が多いから。普段はほとんどお土産を買わない私も、物価の安さにも後押しされ、色々と持って帰ってしまった。

カラフルなポストカード、細かい模様の食器、美味しそうなお菓子など
私が買って帰ったもの。ドイツでは見つけられない、可愛い柄の小物がたくさん

どこかヨーロッパの国に行きたいな、と考えている方、ぜひポーランドも候補に!

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