ベルリン研修旅行①:初日からドイツらしさ満載

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先日、日本のある国立大学の学生さん15名が研修旅行でドイツへ来ていた。ベルリン→ボーフム→ハイデルベルクという行程の最初の3日間、ベルリン付近では私がチューター兼通訳として同行した。引率のO教授が以前ハイデルベルクに研究滞在していた時、私も同じ街の大学院に在籍中で、親しくなったことがきっかけで声を掛けていただいた。

ベルリン滞在中のテーマは『ホロコースト』という重い歴史。学部も学年もバラバラという15名の中には、初めて外国に来たという学生さんもいて、その貴重で新鮮な体験に立ち会わせてもらい、私にとっても驚きの多い3日間を過ごすことになった。

到着時からドイツらしい問題発生

最初のタスクは、ベルリン・テーゲル空港まで学生さん達を迎えに行くこと。先にドイツに到着していたO教授と合流し、18時くらいに市営のバスで空港へ(空港までは電車が通っていないので、中心地からはバスか車で行くことになる)。ちょうど学生さん達が到着ゲートから出てくるタイミングで私達も到着し、ここまでは全て順調だった。

宿泊先のユースホステルに向かうため、空港ターミナル前のバス停で、中心街行きのバスを待つ。途中で地下鉄に乗り換えれば、それ以上の乗り換えはなしに宿まで行ける。

……が、10分に1本来るはずのバスが、25分待っても来ない

ドイツらしいことに、何の放送も情報も入らないのだが、どの人も落ち着いて、いつか来るであろうバスを待っている。この国では電車もバスも遅れる方が普通である。

しかし、日本からの長旅で疲れているうえ、屋外の寒さで震えている学生さん達のお世話係である私は、気が気ではない。空港のインフォメーションに聞きにいこうかとしていた矢先、ようやくバスが来た。

全員が大きなスーツケースを持ってバスに乗り込み、これで一安心、と思っていると、しばらく走ったところで運転手からドイツ語でアナウンス。

中心地でデモが行われているので、迂回しなければいけません。このバスは途中の停留所を飛ばして、Zoologischer Garten駅まで直行します」

…地下鉄に乗り換え予定だった駅に停まらない?!

ベルリン独自の祝日の影響

この日、ベルリンの街中で何が起こっていたかを理解するためには、ドイツの行政制度について少し説明しなければならない。

連邦共和国であるドイツは、今でも州の力が強い。学校制度も国ではなく州が決めるし、学費も州ごとに違うし、祝日も州ごとに異なる。

自分の出身の州都で事務的なことが全て片付くので、首都ベルリンに行ったことがないというドイツ人の大人にもよく出会う

元々ベルリンは、ドイツ16州の中で祝日が一番少なかった。最多のバイエルン州が年13日なのに対し、都市州(Stadtstaat)ベルリンは9日のみ。そんな中、2019年から全く新しい祝日が導入された。それが3月8日、国際女性デー(Internationaler Frauentag)。祝日の多くはキリスト教関連のものだが、これは女性の同権を求め、祝う日である。

この祝日、ちょっと笑ってしまうくらい導入が急だった。正式に議決されたのが2018年11月で、この時点では翌年3月8日からの施行が間に合うかわかっていなかった。しかし2020年には日曜日にあたってしまうので、金曜日にあたる2019年から祝日にしたいということで、ようやく1月24日になって、今年から導入されることが正式に発表された。

さて、話を本筋に戻すと、日本人学生さん達がベルリンに到着したのは、この記念すべき2019年3月8日の前日だった。真新しい祝日の当日には、女性の権利向上を求める大規模なデモがあるという情報は私も耳にしていたのだが、前日の夜、その前夜祭のようなものが中心地で行われていたらしい。これは想定外だった。

バスが迂回した結果、ベルリンらしいおまけ

私達が乗り換えを予定していた地下鉄の駅は通らず、Zoologischer Garten駅に直行してしまったバス。有名なベルリン動物園の隣にある、規模の大きな駅である。学生さん達は大きなスーツケースを持っているので、乗り換えが多いと気の毒なのだが、仕方ないので、ここからは地下鉄を乗り継いでユースホステルに向かうことに。

バスがZoologischer Garten駅に着く直前、私が一言呟く。

この駅って、ベルリン一美味しいって評判のカレーソーセージ屋さんがあるんですよね

するとO教授、「食べましょう!」と即答。

Curry 36
Zoologischer Garten駅前の屋台

その屋台がこちら、Curry 36。本店は地下鉄Mehringdamm駅の近くにあり、実はケバブの記事で述べたMustafa’s Gemüse Kebabの目の前。Zoologischer Garten駅前の屋台もいつも人が並んでいるが、ケバブと比べて調理時間が短いので、長く待たされることはない。

Currywurst(カレーソーセージ)は、第二次世界大戦後の旧西ベルリンで発案されたと言われている、ドイツの国民的ファストフード。焼いたソーセージを切って、ケチャップとカレー粉を大量にかけたもので、フライドポテトかパンと一緒に食べる

長旅で疲れているはずの学生さん達のほとんども、ベルリン名物と聞いて「食べてみたい」と言うので、私が代表で大量に注文し、屋台の前のテーブルを囲んで立ってシェアしながらみんなで食べる。私はカレーソーセージの良し悪しを語れるほど通ではないのだが、確かにこのお店のものは美味しいと思う。

Konnopke’s Imbissのカレーソーセージ
写真は別の有名店Konnopke’s Imbissで撮ったもの。1960年、旧東ベルリンで初めてカレーソーセージを売り出した屋台だという

ベルリン名物で小腹を満たした後、地下鉄を乗り継いで無事にユースホステルに到着。既に21時を過ぎていた。本来であればそう遠くないテーゲル空港からの移動、予想外に時間が掛かってしまったが、ベルリンらしい経験だったことは間違いない。

しかし研修旅行は始まったばかり。翌日からも日本人学生さん15名&O教授&私の旅は続く。

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