一時帰国:ベルリンから21時間の空の旅

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コロナが落ち着いても

ドイツでは諸々のコロナ関連規制がほぼなくなり、すっかり「Withコロナ」の日常が定着しつつある。続いているのは、公共交通機関や医療機関でのマスク着用手洗いや消毒の推奨感染した際の自宅隔離くらいだ。文化行事や余暇施設にも通常通り行けるので、私もバレエ公演を観にいったりバレエ教室に通ったりと、コロナ前のように出掛けることが多くなった。

そして長らく鎖国状態だった日本も、ついにビザなしの外国人観光客の受け入れを再開した。外国人か日本人かを問わず、日本への渡航にあたっては、事前のPCR検査、到着時の検査、ホテル隔離、自宅隔離などが時期によって課されていたが、この措置も段階的に廃止された。

2022年11月現在、ワクチンを3回接種していれば、ほぼコロナ前と同じ条件で入国できる。観光客やビジネス客だけではなく、海外在住の日本人にとっても待ち焦がれた規制緩和だ。

ようやく私も、同居人のベルリーナー・Dと一緒に一時帰国することにした。前回私が一人で帰国したのはアイスランド旅行を断念した2020年9月で、外国人観光客は入国できない時期だったし、日本人にも2週間の自宅隔離が義務付けられていたので、比較すると今は本当に楽である。

羽田空港で表示されていたフライト情報は、ほぼ全ての便が「Cancelled」となっている
2020年、日本からドイツへ戻るときに羽田空港で撮影。私が乗ったフランクフルト行きの便以外、ほぼすべて欠航になっている

今回私にとって更に大事だったのは、国内線を利用できること。というのも、ドイツから東京や大阪の空港に到着し、入国手続きをした後、すぐに公共交通機関(飛行機含む)で移動はできないという規則が長らく適用されていた。まずは到着地で指定の隔離期間を過ごさないといけなかったのである。これは最終目的地が地方にある人にとっては大きな負担だった。

私は最近、家族が東京から四国に引っ越したので、ベルリンから向かう先は愛媛県・松山市。日本到着後はそのまま国内線に乗り換えるのがベストである。隔離期間も公共交通機関での移動制限もなくなった2022年、ついに一時帰国が現実的になった。

渡航前の準備

私もDもフルタイムで仕事をしているので、それぞれの職場に早めに休暇申請をする必要がある。11月に3週間日本へ行こうということで、半年前の5月には期間を確定して、フライトを予約した。

この早めの行動は、後から吉と出た。原油価格の高騰により、その後見る見るうちに航空券代が高騰していったのである。私たちは一人往復800ユーロ強で予約できたが、今では日系の航空会社はその倍くらいの値段となっている。

その他の準備としては、いつから外国人のビザが免除となるか確定していなかったため、私のパートナーであるDのビザをベルリンの日本大使館に早めに申請していた。詳細は割愛するが、本人もベルリンの住民局に住民票を再発行してもらったり、私の家族は本籍がある東京から郵送で戸籍謄本を取り寄せたりと、かなりの労力と多少のお金が必要に。

しかし、ビザ発給の許可が出たと連絡を受けるのと同時に、10月半ば以降はビザが免除されることが発表されたので、結局は不要となってしまった。

これは必須の準備ではありませんが、日本滞在中やその直前にコロナに罹らないよう、私とDは最近4回目のワクチン接種も受けました。3回目が昨年12月とだいぶ前だったので、念のためです

ロシア・ウクライナ情勢の影響

私たちは今回、JALの公式ホームページからフライトを予約していた。首都なのにと意外に思われるかもしれないが、ベルリンからは日本への直行便がないので、どこかで乗り継ぐ必要がある。

ベルリン在住の日本人に人気がある経由地の一つは、フィンランドのヘルシンキ。JALとフィンエアーが運航しており、アライアンスでいうとワンワールドである。魅力的なのは、ベルリン→ヘルシンキは2時間弱、ヘルシンキ→東京・羽田は9時間30分と、飛行時間が短いこと。

フランクフルト、ロンドン、パリなど、まず別の方角へ飛んでから乗り継ぐ経路より効率的だ。私たちも往路はヘルシンキ経由、復路は曜日の関係でロンドン経由の便を予約していた。

成田空港にて、青空の下に停まっているフィンエアーの飛行機
フィンエアーは日本でも人気があるフィンランドのブランド『マリメッコ』とコラボしていて、機内食のナプキンなども可愛い

ところが、である。ロシア・ウクライナ情勢の影響で、日本・ヨーロッパ間の国際線で変更や欠航が相次いでいる。アラスカ経由の「北回り」かアジア経由の「南回り」で、ロシア領空を迂回する必要があるので、飛行時間が通常より数時間長くなっているのだ。

私たちが5月に予約した時点では、11月分はまだ通常の飛行時間が予定されていた。しかし、ロシア上空を通過する通常ルートでは運航できない状況が現在でも続いており、9月半ば、予約便の一部が欠航ないし変更になったとJALからメールが届いた。

単純な飛行時間変更などであれば、JALのマイページから同意・拒否を回答できるのだが、その影響で乗り継ぎ便に間に合わない場合などは、JALと電話で代替便を調整する必要がある。

ヨーロッパ発の便に関しては、ロンドンにあるヨーロッパ予約センターが出発の近い乗客から順々に連絡するということで、私にも10月に入ってから電話がきた。ちょうど休暇でフランスにいる時期で、1回目はうまく取れなかったのだが、電話に出られる時間帯をホームページのお問い合わせフォームから送っておいたところ、数日後に再びかけてもらえた。

まず、予約済みのフライトのどの部分に変更があったのかという説明があり、それから私の都合を聞いて、その場で希望の便の空席情報を確認してくれた。担当者の日本人女性がとても丁寧に対応してくれ、20分くらいで変更手続きが完了した。

しかし、また後日マイページの予約確認画面がエラーになってしまい、JALのeコンタクトセンターにメールして対処してもらったり、更に予約便に変更があったとのことでヨーロッパ予約センターから2度目の電話があったりした。

このようにコロコロと予約が変わったのだが、結論だけ記しておくと、出発・到着時間は数時間前後するものの、往復とも日付と経路は同じフライトを取ってもらえた。変更手数料は当然ながら無料。

往路はヘルシンキ→羽田便の飛行時間が、従来の9時間30分から14時間15分と大幅に長くなったため、羽田から松山までの国内線乗り継ぎが間に合わなくなり、もう一本遅い国内線に乗ることに。

ヘルシンキ発の便は、運が良ければ機内からオーロラを見られると聞いて楽しみにしていたのに、中央アジア経由にルートが変わってしまって残念…

復路は、昼間の羽田→ロンドン便(ブリティッシュ・エアウェイズの運航便)が欠航になったということで、深夜の羽田→ロンドン便(JALの運航便)に変更してもらった。この深夜便は5月の予約時にもいいなと思いつつ、もっと安かった昼間の便を選んだのだったが、結果的に無料で変更してもらえてラッキーだった。長いフライトでも、眠っているうちに時間が経つので体が楽である。

遠くなった日本

さて、このように今回の一時帰国の準備では意外とバタバタした。コロナ関連の規制が緩和された一方で、ロシア上空を飛べなくなることで運行状況にこんなに影響が出るとは、2022年に入るまで想像もしていなかった。

2019年まで、一時帰国といえば往復のフライトを予約して準備は終わりだったのだが、世界がどう変わるかわからないものだな、とこんなところで痛感している。

飛行機の窓から見える、機体の翼と、海と陸地
長いフライトの終わり、東京が眼下に見えてくるとホッとする

今回はベルリン国際空港を13時10分に出発して、松山空港に到着するのは翌日18時30分の予定。なんと計21時間20分の長旅である。乗り継ぎ時間は1時間半(ヘルシンキ)と2時間(東京)でちょうどよいのだが、ヘルシンキ→羽田便の飛行時間がプラス5時間となってしまったことが大きい。

日本とドイツは遠いようで、「それでも12時間飛行機に乗ったら帰れるし」とハイデルベルク(直行便があるフランクフルト空港まで近い)に住んでいる頃は思っていた。それから私がベルリンに引っ越したり、家族が四国に引っ越したりしたこともあるのだが、新型コロナウイルスロシア・ウクライナ情勢原油価格の高騰といった思わぬ影響を受けて、一時帰国のハードルが急に高くなってしまった。

色々な面で、一日も早く正常化することを願っています…!

私にとって不幸中の幸いだったのは、日系の航空会社で、国内線も国際線航空券の一部として一緒に予約していたこと。乗り継ぎが間に合わなくなったものの、変更手続きも一括でできて助かった。

この11月と12月、ベルリンからJAL便で一時帰国を予定している友人が他に2人いるが、やはり予約が変更となり、JALから電話があって別の便を手配してもらったという。度重なる運行状況の変更で、大変な業務量になっているだろう予約センターの皆さんの大変さを察すると同時に、それでもとても丁寧で親切な対応に敬意を表したい。

旅行
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ドイツ舞姫ジャーナル

コメント

  1. 浜須ホイ より:

    長旅お疲れさまでした。
    最近はドイツから帰るのも一苦労なのですね。コロナ禍で日本の航空業界も、社員を一時帰休とか他業種に派遣したりと大変なやり繰りをしていると聞いていましたが、航空便の変更なども丁寧に対応されていて好かったですね。

    まだ休暇中かも知れませんので、ドイツに帰国(?)されてからで結構ですので、あちらのエネルギー事情について教えて下されば幸いです。
    日本では円安・ややインフレ傾向・日露関係などの理由で、電力の需給や価格高騰が問題になりかけています。電気料金は以前の2割増しぐらいでしょうが、まだこの先も上がりそうな雰囲気です。

    欧州は露のパイプラインがどうなっているのか?ウクライナ情勢やまたインフレの影響もありそうな気がしますが、ドイツの電力・ガスの状況は如何でしょか。ネット・ニュースで英国はかなり高騰しているという記事をみたことがあります。(この情報だけではまだ信頼性にかけますが)

    では、日本での休暇をゆっくりお過ごしください。

    • Aki Aki より:

      いつもコメントありがとうございます。先ほど無事に日本からベルリンへ戻ってきました。

      ドイツでも世界情勢の影響を受けて、ガス・電力の大幅な値上がりが懸念されています。新聞記事で読んだところ、特にガスは、日本と比較にならないほどロシアへの依存度が高く、この冬は2倍以上の値段に跳ね上がる可能性もあるようです。
      電気もやはり2〜3割は上がるようで、ドイツ全土で節電が呼びかけられています。ただ、ドイツの賃貸物件は光熱費込みの家賃を毎月払うところが多く(光熱費は前年度の実績を基に算出)、翌年春に実際の利用額との差額をまとめて払うので、まだ市民レベルでは実感できていないところもあります。私も来年、今年度分の差額の請求がくるのを戦々恐々として待っています…

      日本ではとても充実した3週間を過ごせました!また落ち着いたらブログ記事にしようと思っていますので、お時間あるときに覗いてみていただければ嬉しいです。

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